コミュニケーションが苦手な人は“間”に言葉を詰め込む 会話上手になるための「絶対的な条件」とは - ログミーBiz
安藤俊介氏:コミュニケーションって、対人や相手との関係性もあるんですが、実は自分との対話がより大事だったりします。
今日は「リフレクション」という1つの言葉にまとめてしまいますが、コミュニケーションを上手に取るためには、「内省」や「内観」とか、自分を見つめることが必要な作業になります。
いくら言葉選びが上手になろうが、世の中にある伝え方やコミュニケーションの本を読んだとしても、実はコミュニケーションはあんまりうまくならないんですよね。コミュニケーションって、自分自身を理解できるかどうかなんです。
自分自身を理解することで、結果的に人とのコミュニケーションがうまくなる。なので、コミュニケーションが下手な人って、実は自分との対話が下手な人なんですね。
そういう意味でも、リフレクションという自分を見つめる作業はやってほしいなということが、アンガーマネジメントやコミュニケーションの話をする中で常に思うことです。
特にコミュニケーションが苦手な人って「空間」が怖いんです。空間が空いてしまうのが怖いので、文字で埋めようとします。人は、物事を受け取って、自分の中で噛み砕いて理解をするという作業が入るので、あまりにも文字を詰め込まれてしまうと、噛み砕いて・咀嚼して・理解をするという作業ができないんです。
5分前に話したことをずっと咀嚼をしている最中なのに、次の言葉が入ってきてしまうと、「あれあれ? 何だったっけ?」「今、何を話しているんだろう?」というふうになってしまう。
ということで、私がここで話をしていて「うーん、情報を詰め込みすぎかな?」なんてちょっと反省しながらも、今日はセミナーなのでなるべくお話しをしようと思っています。ですから、これがふだんのコミュニケーションだとすると情報が多すぎるんですね。
会話において、例えばこのペース・この状態で話をするのは情報量が多すぎます。噛み砕いて・咀嚼し・理解をする。本来であれば、一つひとつしゃべりながら反応を見て待つことが必要なんですが、今日は一方的に私がしゃべる場になっていますので、このままお話を続けます。
それから、自分の常識と相手の常識は違います。じゃあ、それをどうやって推し量ればいいのかというと、「べき」「はず」「普通」「常識」「当たり前」といった言葉に注目してください。
過去を持ち出す言葉は、「前から言っているけど」「繰り返し言っているけど」。なんでこういった言葉を使うのかと言うと、自分がいかに正しいかを強めるための修飾語なんですね。だから、言われている側からすると「今は関係ないじゃん」と思っています。
それから責める言葉。「なんで?」「なんで?」と繰り返し言われると、責められた気になるんです。責められたと思うと、言われた相手は逃げます。もしくは反抗します。
相手の「反発」を起こさないための心がけ
それから決めつけ言葉。「いつも」「絶対」「必ず」「みんな」という言葉を言われると、「いつもじゃないじゃん」と思います。大げさな言葉なんですよね。面倒くさいので「いつも」という大げさな表現を使ってしまうわけですが、言われている側からすれば、「いつもじゃないじゃん」「『みんな』って誰だよ」と思っています。
それから程度言葉。「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」。これも、面倒くさいからこの言葉を使っているんですよね。「ちゃんとしなさい」って、そもそも「ちゃんと」って何だろう? となるんです。「前から言っているけどさ、なんでいつもちゃんとしないの?」と、たぶん普通に言えちゃうんですよね。
これだとコミュニケーションがうまくいかなくなっちゃうんです。コミュニケーションがうまくいかない理由は何かと言うと、「相手が反発する」ということなんです。相手のことを聞きたくないと思った時点で、もう上手なコミュニケーションは成立しません。
だから、こういった言葉は相手が反発をするので、コミュニケーションを取りたいと思わない、素直に聞きたくないと思わせてしまう言葉なんです。ですから、特に「叱る」「怒る」という場面では、こういった言葉を使わないようにしてください。
じゃあ、メッセージを適切に送るためのポイントは何かと言うと、「事実」と「思い込み」と「感情」を分けましょうということです。誤解を与えたくないんだったら、伝えるのは「事実」と「リクエスト」に絞りましょう。
そして「相手の思い込みも理解する」。こちらにも思い込みがありますが、相手にも思い込みがあるんですね。
メッセージの伝達というのは、先ほど言ったように「事実」「思い込み」「リクエスト」「感情」が渾然一体となって発信されます。
そうすると、受け取る側の目の前には「受け取る側の思い込み」が入っているんです。「受け取る側の思い込み」というフィルターを通じて、メッセージを受け取るんですね。
渾然一体となって送っている時点で、そもそも何がどうなっているかがわからない。さらに言うと、受け取る側の目の前にも「相手の思い込み」というフィルターがあるので、ちょっと曲がって伝わるかもしれない。メッセージって、送る側と受け取る側のどちらにもエラーが起きているんです。
この仕組みが理解できるかどうかで、メッセージが正しく伝わるかが変わります。あるいは伝わりにくいものだったら、どうすればより伝わりやすくなるかを考える。
そして、感情というのは気持ちのことですが、これはメッセージの強さに大きく影響を与えます。
感情Fは周囲への影響Iにつながってくる